研究課題/領域番号 |
16K07476
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物多様性・分類
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三條場 千寿 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (70549667)
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研究協力者 |
Chi-Wei-Tsai 国立台湾大学, 昆虫学研究科, 助教
Zhang Ling-Min ジン南大学, 医学部・寄生虫学教室, 教授
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 双翅目昆虫 / サシチョウバエ / 日本 / S. squamirostris / Sergentomyia属 / 東京都 / 台湾 / 昆虫 / 多様性 / 形態学 / 分子遺伝学 |
研究成果の概要 |
日本産サシチョウバエ、Sergentomyia squamirostrisは北海道を除く本州、四国、九州、沖縄に広く分布することが本研究により明らかとなった。成虫の発生は気温が20℃を超える6月から9月であり、爬虫類に対しての嗜好性があることが示唆された。南西諸島においては、S. squamirostrisと形態学的・遺伝的に異なる種の存在が明らかとなった。中国、モンゴル、台湾における採集調査および台湾に生息するSergentomyia属サシチョウバエとの分子系統解析の結果より、東アジアにおいてS. squamirostrisは、中国の一部地方と日本のみに生息する可能性が高い。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サシチョウバエによる刺咬は発赤を伴い、痛みが強いとされ、しばしアレルギー反応を引き起こすのみならず、原虫によって引き起こされるリーシュマニア症という人獣共通感染症、サシチョウバエ熱と呼ばれるウイルスによる感染症、あるいはバルトネラ症(カリオン病)として知られる細菌による感染症等の媒介者でもある。地球規模での環境変動、外来動物の侵入、生物相の変化、これらの生態系の変化による感染症の侵入危機が叫ばれて久しい。本研究で得られた成果は、ひとたび国内に侵入すれば、日本の保健、医療に重大な脅威となることが明らかな節足動物媒介性感染症の防疫策を先見的に考える上で意義が大きい。
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