研究課題/領域番号 |
16K07485
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物多様性・分類
|
研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
菅原 敬 首都大学東京, 理学研究科, 准教授 (10226425)
|
研究分担者 |
清水 晃 首都大学東京, 理学研究科, 助教 (10315749)
渡邊 謙太 沖縄工業高等専門学校, 技術室, 技術専門職員 (50510111)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | ハテルマギリ / 二型花柱性 / 送粉様式 / スズメガ媒花 / 繁殖様式 / 異型花柱性 / 夜咲きの一日花 / アカネ科 / 先島諸島 / 花香成分 / 繁殖生態 / 不和合性 / ガ媒花 / 八重山諸島 / 同型花不和合性 / スズメガ類 / 性表現 / 多様性 / 進化 / 植物 |
研究成果の概要 |
アジアやその周辺の熱帯・亜熱帯地域の海岸に分布するハテルマギリ(アカネ科)の特異な二型性の形態・機能的意味とその進化的意義の解明を進めてきた。本研究により、この特異な二型性はいわゆる二型花柱性であるが、雄蕊と雌蕊の高さが二型花間で相互に対応せず、ずれた特異な形態であることが確認された。このずれは、二型花柱性への進化途上、あるいは二型花柱性からの退行とも考えられる。しかし、二型花はすでに自家・同型花不和合性を獲得し、相互交配を行っている。これは上記の考えを支持できない。本種の送粉者が夜行性の長い口吻をもつスズメガ類であることを考慮すると、ずれた二型性はこのスズメガ類への適応の可能性がある。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,先島諸島以南に分布するハテルマギリが形態・機能的に二型花柱性であることを具体的に示した研究であるが,加えてその二型性が雄蕊と雌蕊が相互に対応しない,ずれた状態で集団内に維持され,二型性花柱性植物でも極めて特異な存在であることを示した研究である. また二型花柱性を示す植物は一般にハナバチ類に依存した送粉システムをもつ種が多いが,本種はその送粉者として夜行性の長い口吻をもつスズメガ類を利用していることが確認され,二型性の維持においてガ類もまた重要な役割を演じていることを示した.
|