研究課題
基盤研究(C)
中部沖縄トラフ伊平屋北深海熱水活動域に生息する好気性メタン酸化細菌はこれまで培養されたことがなかったが、本研究ではフロースルー型連続培養システムを採用し初めて培養に成功した。高度に集積したMethyloprofundus属細菌についてゲノムおよび代謝解析を行い、自然環境での生存競争に有利なシステムを備えていることを明らかにした。また集積培養系よりMethylomarinovum属およびMethylomarinum属の新種をそれぞれ単離した。
メタン酸化細菌は生態学的に重要な役割を持つが、物質生産など産業利用の可能性も秘めている。しかし特に海洋性メタン酸化細菌は培養例が少なく、利用可能な単離株は10株に満たない。本研究では深海のメタン酸化細菌が培養可能なことを示し、単離株も得た。また海洋でも特に深海に遍在していると考えられるMethyloprofundus属細菌の諸性質を明らかにした。本研究成果は、いまだ漠然としている海洋性メタン酸化細菌の生態学的機能を理解するための有用な情報を提供する。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (6件)
PLOS ONE
巻: 11 号: 11 ページ: e0165635-e0165635
10.1371/journal.pone.0165635