研究課題/領域番号 |
16K07507
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
須之部 友基 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (00250142)
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研究分担者 |
国吉 久人 広島大学, 生物圏科学研究科, 准教授 (60335643)
坂井 陽一 広島大学, 生物圏科学研究科, 教授 (70309946)
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研究期間 (年度) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 配偶システム / 神経葉ホルモン / 魚類 / ハゼ科 / ベニハゼ属 / 生態学 / 行動学 / 進化 |
研究成果の概要 |
近縁なハゼ科8種について配偶システムと脳内神経葉ホルモン(VT/IT)遺伝子の対応について検討した.転写調節領域の遺伝子配列は配偶システム(一夫一妻・一夫多妻)との相関は見られなかった.そこで一夫一妻のカスリモヨウベニハゼ,一夫多妻のアオギハゼにVT/ITおよび受容体拮抗剤を投与したところ, 一夫一妻種ではペアの形成・維持に重要であると考えられる行動が阻害された. 一夫多妻種ではVT/ITの投与によりそれらの行動に変化は見られなかった. これらの結果から配偶システムにはVT/ITが関与した行動調節機構の存在が示唆された.系統樹を利用して祖先種の配偶システムを推定したところ一夫一妻であった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義はこれまで動物の行動を説明する4つの観点(メカニズム,個体発生,適応的意義,系統進化)の内,個体発生を除く3つの点を統合する手掛かりを得られたことである.得られ結果と既に明らかになっている系統関係の成果を合わせることで総合的に配偶システムの進化を推測できるようになった.その社会的意義は脊椎動物における配偶システムの多様性を生み出す進化機構について,新たな知見を提供すると共に,配偶システムの進化を説明する一般法則を導く端緒となることが期待される.
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