研究課題/領域番号 |
16K07526
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
坂田 剛 北里大学, 一般教育部, 准教授 (60205747)
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研究分担者 |
安元 剛 北里大学, 海洋生命科学部, 講師 (00448200)
石田 厚 京都大学, 生態学研究センター, 教授 (60343787)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ポリアミン / CO2 / 葉肉コンダクタンス / ルビスコ / 気孔コンダクタンス / 小笠原諸島 / 乾燥ストレス / 植物生理生態学 / 光合成 / 葉内拡散コンダクタンス / CO2濃縮 |
研究成果の概要 |
ポリアミンは,陸上植物が高濃度で含有する生体分子である。ポリアミンが大気CO2の吸収を促進し光合成に寄与しているか検証するため,ポリアミンの光合成への関与と乾燥ストレス下の光合成にポリアミンが役立っているのか解析した。 光合成のCO2固定酵素にポリアミン溶液を付与したところ, 高いCO2固定反応速度が観測された。また,葉にポリアミン溶液を付与すると光合成能力と葉内でのCO2輸送能力が上昇することが明らかになった。乾燥地に生育する木本植物の光合成能力を生育地で評価した結果,葉内のCO2輸送能力は日変動に顕著な種間差がみつかり,ポリアミンが光合成特性の種間差に関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ポリアミンは植物のストレス耐性に関与することが知られていたが,具体的機構はほとんど明らかになっていなかった。本課題によって,その一端が示され,ポリアミンを使った植物への応用研究の障害が一つ取り除かれた。また,植物生理学の分野では,葉内部のCO2輸送を促進する機構が探索されてきた。本課題によって,ポリアミンはCO2輸送促進機構の一部であることが示唆された。さらに,本課題で明らかになった「ポリアミンがCO2を捕捉濃縮して光合成に寄与する」という知見は気候変動による高温化・乾燥化が生じた際の森林や農業の将来予測・気候変動への適応政策の立案に資することが期待される。
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