研究課題/領域番号 |
16K07530
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然人類学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
近藤 修 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (40244347)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 縄文時代 / 埋葬 / 人骨 / タフォノミー / 縄文 / 先史学 / 人類学 / 骨考古学 |
研究成果の概要 |
東海地方縄文晩期の盤状集骨葬(保美貝塚)と関東地方縄文後期の多人数集骨葬(権現原貝塚)の人骨を用い、縄文時代の多人数埋葬例を骨学(タフォノミー)の観点から調査し、保存程度、骨表面の損傷、着色などの観察データを比較した。 保美貝塚の盤状集骨は、成人13体、未成人1体分の人骨から構成され、四肢長骨、頭蓋骨の保存がよい。頭蓋骨には意図的に割られたような損傷が多くみられた。権現原貝塚の多人数集骨は、成人24体、未成人3体分が同定され、破壊の程度が強く、骨の残存率は悪く、骨表面の摩耗度も強い。また、骨表面のキズの付き方が、両遺跡で異なり、さらに頭蓋と四肢長骨の間でもそのパターンは異なっていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
縄文時代の埋葬形態については、考古学的視点から長年議論されてきたが、人骨のタフォノミーからアプローチした研究はほぼない。今回、縄文時代晩期の盤状集骨葬と後期の多人数埋葬の人骨について、具体的な観察を行った結果、それぞれの遺跡、埋葬形態に特有の、人骨の保存程度や骨表面のキズの付き具合が観察された。これは、縄文人の埋葬行為の地理的、時代的変異を反映したものと考えることができる。今後、縄文人骨のタフォノミー研究を拡充していくことによって、縄文人の埋葬行為の理解、さらには「死生観」の解明へ利することが期待される。
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