研究課題/領域番号 |
16K07559
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
遺伝育種科学
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研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
大田 正次 福井県立大学, 生物資源学部, 教授 (80176891)
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研究協力者 |
森 直樹
オズカン ハカン
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 野生コムギ / 種子休眠性 / 栽培化 / 一粒系コムギ / 二粒系コムギ / 自然集団の遺伝的多様性 / トルコ / 形態分類 / 自然集団の多様性 / 野生コムギ集団 / トルコ南部 / 遺伝的多様性 / 育種学 / 植物 / 麦類 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、栽培化過程において野生一粒系および野生二粒系コムギから種子休眠性がどのように消失したかを明らかにすること、である。そのため、トルコ南部の栽培化起源地域の野生二倍性および野生四倍性コムギ集団における非休眠性個体の頻度と休眠性程度に相関した穎果の形態形質を調査した。その結果、野生コムギ集団には種子休眠性と小穂内の穎果サイズの違いの程度が異なる個体がさまざまな頻度で含まれ、非休眠性個体を多く含む集団があること、が明らかとなった。このことから、初期の栽培化過程では、種子休眠性の消失は穎果サイズの変化と同時に進行し、自然集団にすでに存在した非休眠性個体が頻度を増した可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(1)種子休眠性の変化は炭化遺物の形態からは評価できず、これまで「栽培集団において収穫と播種を繰り返すことで容易に非休眠性個体を選択できる」と説明されてきた。今回初めて実験的に「非休眠性個体を多く含む自然集団がある」ことを証明でき、それに基づいて「自然集団に存在した非休眠性個体が穎果サイズの選択により栽培集団に広がった」という仮説を提唱、栽培化過程の今後の解明に新たな可能性を提示できた。 (2)野生コムギはコムギ育種のための重要な遺伝資源であるが、自然集団に眠る膨大な遺伝的多様性は未だ評価されていない。今回育成した模擬自然集団は今後集団遺伝構成解析の共通の材料として多くの研究者に利用され得る。
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