研究課題
基盤研究(C)
遺伝子ターゲティング改変に連続してポシティブ選抜マーカーを改変配列から自律的に削除し、1回の形質転換で不要な人工配列を持たずに標的遺伝子改変のみを導入したイネ系統を作出する迅速育種法を確立した。イネ植物免疫で働くOsRacGEF1の疑似リン酸化(S549D)により耐病性の向上が見出されているため、Ac/Ds脱離配列内に選抜マーカーを持つベクターでOsRacGEF1-S549Dのターゲティング改変を行い、連続して選抜マーカー等の削除誘導を行い、再分化イネの次世代でOsRacGEF1-S549Dホモ型変異以外は野生型ゲノムのイネ系統を獲得し、いもち病と紋枯病への耐性強化を確認した。
イネ遺伝子ターゲティング法は標的遺伝子のみを自在に改変でき既に30以上の遺伝子改変に成功した。ターゲティング遺伝子改変とAc/Dsによる自律的選抜マーカー削除による迅速育種法では、ポジティブ選抜マーカーの削除によって複数遺伝子のターゲティング改変が可能で、分子遺伝子学の最新知見を活用した複数の遺伝子編集によるゲノムデザインが可能であり、圃場展開も視野に入れた信頼性の高い実用化イネを1年弱の短期間に作り出す迅速次世代育種法として利用促進が期待できる。
すべて 2019 2018 2017 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (6件) 備考 (1件) 産業財産権 (2件)
Methods in Molecular Biology
巻: in press
Plant Physiology and Biochemistry
巻: 131 ページ: 78-83
10.1016/j.plaphy.2018.04.028
Nature Biotechnology
巻: 印刷中 号: 5 ページ: 441-443
10.1038/nbt.3833
http://www.meijo-u.ac.jp/sp/sodate/detail.html?id=RO6fwI