研究課題/領域番号 |
16K07571
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
作物生産科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 朋之 (勝部朋之) 京都大学, 農学研究科, 准教授 (50224473)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | イネ / 白未熟粒 / 高温ストレス / 熱ストレスタンパク質 / 突然変異体 / 突然変異 |
研究成果の概要 |
イネ白未熟粒発生機構の解明を目指して、白未熟粒多発突然変異系統13-45の解析を行った。RNA-seq解析により、高温下で熱ストレスタンパク質遺伝子の発現上昇、種子貯蔵タンパク質プロラミンの発現低下を認めた。一方、大腸菌発現系で調製した組換えcpHsp70-2のATPase活性は、13-45型は野生型に比べ最大活性が23%減少していた。また、cpHsp70-2と相同な分子シャペロンDnaKを欠損した大腸菌の相補試験により、13-45型のcpHsp70-2はその機能を損ねていることが分かった。すなわち、cpHsp70-2の機能低下が、13-45における白未熟粒発生要因であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、イネ登熟期の高温・低日射により白未熟粒の発生が問題となっている。白未熟粒が増えると、外観品質が劣るだけでなく、食味の低下、精米歩留まりの低下による実質的な収量低下など、様々な負の影響をもたらす。そのため、白未熟粒発生機構を解明し、白未熟粒を生じにくい品種の育成や栽培技術の開発が求められる。本研究では、高温下でのみ著しく白未熟粒を生じる突然変異体13-45を用いて、その発生原因の解明を試みた。その結果、熱ストレスタンパク質の一種cpHsp70-2の機能低下が乳白化の原因であることが示唆された。本研究の成果は、野生型における白未熟粒発生機構の解明に向けて、有用な知見になると期待される。
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