研究課題/領域番号 |
16K07606
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
園芸科学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
泉 秀実 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (50168275)
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研究協力者 |
井上 あやの
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 酵素的褐変 / カット青果物 / ポリフェノールオキシダーゼ(PPO) / フェニルアラニンアンモニアリアーゼ(PAL) / ペルオキシダーゼ(POD) / 細菌数 / 細菌種 / Psedomonas fluorescens / ぺルオキシダーゼ(POD) / ポリフェノールオキシダーゼ(PPO) / ポリフェノール / リグニン / 衛生 / 園芸学 / 細菌 / 食品 / 微生物 |
研究成果の概要 |
カット青果物の酵素的褐変は、ポリフェノールオキシダーゼ(PPO)などの活性が、切断により増加することで起こる。カットジャガイモ、リンゴおよびレタスでは、褐変部位においてPPO活性が高く、褐変部位にのみ存在する細菌(Pseudomonas fluorescensなど)があることを見出した。P. fluorescensをカットジャガイモに接種すると、P. fluorescens菌体も細菌PPOを生成したが、植物PPOの遺伝子発現量が増大し、褐変を誘導したことから、カットジャガイモの褐変現象は、この細菌が植物PPOの生成と活性を刺激し、微生物の侵入・増殖に対する植物の防御作用の結果であると判断した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カット青果物の品質低下の大きな要因として、褐変の発生と微生物の増殖が挙げられる。従来は、酵素的褐変は植物体内の生化学的反応として、また腐敗の原因である微生物増殖は付着微生物個体の生物的成長として捉え、それぞれ別の制御手法で、品質保持を図ってきた。しかし、本研究では、褐変に関わる酵素および褐変関連物質とそれらを生成あるいは刺激する微生物との関連性に注目し、微生物が関与する褐変の機構を解明した。カット青果物の褐変の発生および促進を誘導する特定の微生物を同定できたことから、カット青果物の品質保持のための褐変抑制と微生物制御を一元的に捉え、これらを同時に行う新しい鮮度保持技術の構築も可能となる。
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