研究課題/領域番号 |
16K07622
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物保護科学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
井村 喜之 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (50366621)
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研究協力者 |
Nagy Peter D
天野 政史
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 抵抗性 / ウイルス / 劣性因子 / タンパク質間相互作用 / 複製 / 植物 / 遺伝子機能 / ウィルス |
研究成果の概要 |
キュウリの自然発生変異体A192-18は,複数種のポティウイルスに対して強度の抵抗性を示す。本抵抗性は液胞輸送タンパク質(Vps)をコードする遺伝子の変異によって決定づけられる新奇な劣性抵抗性機構を示す。ウイルス罹病性キュウリにA192-18由来の変異型Vpsをウイルスと共発現させるとウイルス蓄積量が劇的に低減し,A192-18に罹病性キュウリ由来のVpsを発現させるとウイルスの感染が認められた。さらに,A192-18由来Vps遺伝子の2箇所の変異のうち,1塩基のみの変異により抵抗性が決定づけられ,この変異によりウイルスタンパク質との相互作用が解除されることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
キュウリの自然発生変異体が示すウイルスに対する強度抵抗性の新奇なメカニズムを明らかにした延長線上には,メロンやカボチャ等の様々なウリ科作物にウイルス抵抗性を賦与できる可能性を秘めている。さらに,本抵抗性は複数種のウイルスに対して効果を示すことから,本研究成果を基盤として作製した新品種はウイルスによる病害を著しく軽減させることができるとともに,ウイルス媒介虫を駆除するための農薬施用量の大幅な削減に貢献できる。学術面では,本抵抗性を支配する液胞輸送タンパク質がヒト免疫不全ウイルス,HIVのヒトへの感染に深く関与することが報告されており,動物,植物ウイルス間の感染メカニズムの共通性を考察できる。
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