研究課題/領域番号 |
16K07630
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物保護科学
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
岡田 浩明 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 植物防疫研究部門, 主席研究員 (30355333)
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研究期間 (年度) |
2016-10-21 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ネコブセンチュウ / 耕起 / 土壌生態系 / 天敵生物 / 植物共生微生物 / ナス科植物 / 越冬栽培 / 永年的栽培 / 不耕起栽培 / 天敵 / ナス科作物 |
研究成果の概要 |
栽培管理の工夫により、単年性作物へのネコブセンチュウ(ネコブ)の寄生を抑制できるか検討した。耕起せず、ピーマンを越冬させて同一株を栽培し続ける永年区、耕起しないが毎年苗を更新する不耕起区、毎年耕起してから苗を更新する耕起区におけるネコブの寄生について調査した結果、永年区と不耕起区では耕起区に比べてネコブの発生が少なかった。原因として、根系における天敵生物の発生と苗の齢の違いよりも、耕起による土壌の移動が抑えられ、ネコブが試験区に広がらなかったことが主になると考えられた。また、永年区の根圏では菌根菌など植物共生菌が多く、シアノバクテリアが少ないなど、生態系発達の兆候が見られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
FAOが推進しようとしている畑作物の永年的栽培は、管理労力を減らす一方で収穫や収益の安定化を図り、土壌への炭素蓄積により温暖化ガスを抑制しようとする。 この栽培手法が土壌病害虫の発生や土壌生態系に及ぼす影響を調査した世界で初めての研究である。実際には、ネコブセンチュウのピーマンにおける発生が永年的栽培の下で抑制されることを示した。その主な原因として、不耕起管理によって土壌の移動が抑制され、ネコブが拡散しにくかったことが考えられた。またその根圏では線虫捕食菌や菌根菌が増加する一方、シアノバクテリアが減少するなど、生態系構築が始まることを示した世界初の成果である。
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