研究課題/領域番号 |
16K07631
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物保護科学
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
釘宮 聡一 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業研究センター, 上級研究員 (10455264)
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研究分担者 |
下田 武志 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業研究センター, 上級研究員 (20370512)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 揮発性物質 / 土着天敵 / 訪花昆虫 / 情報化学物質 / 環境保全型害虫管理 / 生態系サービス / 香気成分 / 花香 / 行動制御 / 産卵抑制 / 揮発性成分 / 捕食性天敵昆虫 / 天敵誘引 |
研究成果の概要 |
近年、農地周辺の植生管理により土着天敵を涵養することで害虫管理に成功する事例が増えている。本研究では、農地周辺に咲く様々な花の香気成分を化学分析することにより、分類学的に多様な植物種の花が共通の芳香族化合物 2 成分を多く放出していることを明らかにした。2 成分混合物を野外で試験したところ、捕獲数は多くないながら、ヒメハナカメムシ類やテントウムシ類、ヒラタアブ類等の捕食性天敵を誘引する傾向があった。これらの花香成分は天敵のモニタリングに利用できると期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アブラムシ類やアザミウマ類等の微小害虫は食害する作物の範囲が広く、薬剤抵抗性を発達させるため防除が困難である。本研究では、圃場周辺に咲く花の匂いの化学分析を通して、それらの天敵昆虫を誘引できる候補成分を洗い出し、野外の圃場でその効果を検証することを試みた。広い範囲の植物種に共通する花香成分のなかから、上記害虫を捕食するヒメハナカメムシ類やテントウムシ類、アブ類などの土着天敵を誘引する傾向がある複数成分を見出した。これらを用いて天敵の行動を制御する環境保全型害虫管理技術の開発が期待できる。今後さらに、花を巡る送粉者と天敵を加えた多者間の相互作用を化学の視点で捉え直す新たな研究の展開が期待される。
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