研究課題/領域番号 |
16K07642
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
前田 守弘 岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (00355546)
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研究協力者 |
嶋田 翔子
亀川 真由
西又 麻衣
埋見 奈津希
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 一酸化二窒素 / 酸化還元 / 有機物 / 灌漑 / 水移動 / 酸化還元電位 / モデル / マルチ |
研究成果の概要 |
化学物質を用いない防除技術として土壌還元消毒に対する期待は大きい.しかし一方で,同過程における一酸化二窒素(N2O)の発生が懸念されている.本研究では,土壌還元消毒過程における酸化還元電位とN2O発生機構をモデル化することを目的とする.はじめに,水分不飽和土壌の酸化還元電位を安定的に測定するため,塩橋の使用を検討した.その結果,KCl濃度10%の塩橋が適していた.実験および数値シミュレーションの結果,土壌還元消毒時の初期NO3-N含有量が高い場合はEh低下速度が減少するため,N2O放出が長時間継続することがわかった.また,無機化,硝化に続く脱窒由来のN2O発生が重要であることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
土壌還元消毒時におけるN2O放出機構について実験的かつ数値シミュレーションで検討した.土壌還元消毒時には,作土の一部で窒素の無機化,硝化,脱窒の連続プロセスが生じており,それが一酸化二窒素放出に強く影響していることを示した.また,硝酸イオンはN2Oの基質であるとともに,高濃度に土壌残存した状態で土壌還元消毒を行うと,土壌還元速度が低下し,N2Oが排出されやすい状態が長期間維持されることを理論的に示した.これらの点は大いに意義がある.
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