研究課題/領域番号 |
16K07651
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
乙部 和紀 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業研究センター, 主席研究員 (50355517)
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研究期間 (年度) |
2016-10-21 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 耐湿性 / 過酸化水素 / 単子葉植物 / 根圏 / 根 / 植物 / 農林水産物 / 園芸学 / 育種学 / ストレス |
研究成果の概要 |
生体内至る所で必ず発生する過酸化水素(HP) は容易に酸素に変わるため、水に浸かって酸素の少ない土の中にある根が生き続ける上で重要な意味を持つ。HPが果たす役割を調べるため、耐湿性(水に浸かっても生きられる能力)に違いのあるトウモロコシ品種を水耕栽培して、根から漏れ出すHP量の違いを調べた。その結果、耐湿性の高い根は漏出HP量(HPのロス)が少ない傾向にあることが示唆された。さらに根の耐湿性を高める機能を有する通気組織量が多い根ほど、根から発生する化学発光量(生成HP量に対応)が減少する傾向にあることを見いだした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球温暖化による劇的な気候変動に備え、穀物などの栽培品種に対する各種耐環境付与は喫緊の課題である。なかでも我が国では耐乾燥性向上もさることながら、豪雨・長雨などによる湿潤環境への適応性向上が強く求められている。本研究は、生物が本質的に有する「毒物である過酸化水素の体内生産」という負の側面を「生命活動への積極的な利用」という正の側面からアプローチして説明しようとする試みでもあり、耐環境性付与の要件解明という社会的意義だけでなく、生命活動の本質に迫ろうとする点で、学術的意義を有している。
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