研究課題/領域番号 |
16K07667
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
木村 義雄 香川大学, 農学部, 教授 (10243750)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 粘液細菌 / ジアデノシンポリリン酸 / Nudix hydrolase / アミノアシルtRNA合成酵素 / シグナル物質 |
研究成果の概要 |
粘液細菌は種々のストレス条件下でジアデノシンポリリン酸(Ap4AとAp5A)を数-5倍程度増加させたが、大腸菌などに比べその増加量は少なかった。本菌ではApnAは主にリシルtRNA合成酵素によって生成され、また、主にApaHによって分解された。apaH欠損変異株は、野生株より5-10倍程度高い細胞内ApnA濃度を示したが、ストレス耐性を示さず、逆に顕著な胞子形成の低下を示した。Ap5Aはアデニル酸キナーゼ活性を強く阻害し、エネルギーの恒常性が維持できなくなるため、本菌ではApnAはストレス条件下では機能を持たず、分解酵素によって逐次ヌクレオチドに分解され、低い濃度に保たれていると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
粘液細菌における種々のストレス条件下における細胞内ジアデノシンポリリン酸(ApnA)濃度の経時的変化とApnAの合成と分解に関わる主要な酵素を明らかにした。ApnA分解酵素欠損株では、細胞内のApnA濃度が5-10倍程度増加したが、種々のストレスに対して耐性にはならず、むしろ胞子形成の低下が見られた。 これらのことから、本菌はストレス条件下で生成されるApnAは本菌にとって有益に機能しないため、逐次分解しAMP、ADP及びATPにすることで特にAp5Aによるアデニル酸キナーゼの活性阻害を抑制し、エネルギーの恒常性を維持することで飢餓時での胞子形成を阻害させないようにしていることが示唆された。
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