研究課題/領域番号 |
16K07737
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
鈴木 卓弥 広島大学, 生物圏科学研究科, 教授 (30526695)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 腸管バリア / 食物繊維 / タイトジャンクション / 加齢 / 慢性腎不全 / オリゴ糖 / 食品機能学 |
研究成果の概要 |
加齢による消化管のバリア損傷と修復の分子基盤を解明するとともに、タイトジャンクション(TJ)バリアを増強・保護しうる食品成分を見出すことを目的とした。老齢マウスの腸管において、TJ分子のClaudin-3と-7が低下し、腸管バリアが損傷していることが確認された。また、老化の要因として知られる酸化ストレスによる腸管バリア損傷を軽減する機能性素材として、ポリフェノールのケルセチンが見出され、その作用機序の一部が明らかとなった。さらに、加齢とともに罹患リスクが増大する慢性腎不全のモデルマウスは、腸管バリアの損傷と腸内細菌叢のディスバイオーシスを起こしたが、食物繊維の摂取はこれらの異常を軽減した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
消化管は外来異物の体内への侵入を防ぐバリア機能を持ち、その制御が崩れることは、炎症を基盤とした様々な疾病に繋がる。消化管バリアは加齢によっても脆弱化し、高齢者の疾病発症に深く関わる。その中で本研究は、加齢に伴う消化管バリア損傷の分子基盤の一部を明らかにし、さらにそれを軽減しうる食品素材を提案した。高齢化社会の進展が世界規模で問題とされるなか、加齢に伴う疾病を予防・軽減しうる高機能性食品の開発は、生産年齢人口の維持、持続的な経済成長の促進につながり、超高齢化社会を迎える現代において、社会的貢献度も極めて大きい。
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