研究課題/領域番号 |
16K07773
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
森林科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
齊藤 陽子 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (00302597)
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研究分担者 |
井出 雄二 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 名誉教授 (90213024)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 繁殖 / 個体群維持 / 遺伝的多様性 / 遺伝子流動 / 内果皮 / 北限 / 雌雄異株 / 小集団 / 発芽率 / 個体数 / シオジ / イチイガシ / ドローン / 発芽 / 種子 / 絶滅 |
研究成果の概要 |
イチイガシとシオジの非常に個体数が少ない集団が、集団を維持できるのかを明らかにすることを目的とした。イチイガシは、1~15個体からなる8集団で種子生産、自殖種子の有無や種子の発芽率を調査した。成木が1個体のみの場合でも、発芽能のある自殖種子を生産している個体があった。2個体以上では自殖はなく他殖種子が生産されていた。しかし、野外では実生が全く見られず、早急な保全対策が必要である。シオジは、北限より北に6個体の集団を確認したが、種子生産がみられず、今後の存続の可能性が危ぶまれる。12個体からなる集団は、発芽実験では発芽しなかったが、実際には集団内で交配した実生があり、存続可能であると考えらえた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、樹木の存続が危ぶまれるような限界まで小集団化した実際の樹木集団で、野外での繁殖実態や遺伝的多様性を明らかにしたものである。イチイガシについては、自殖種子が発芽可能であり、単木でも集団を存続できる可能性を示した。一方で、調査対象8集団は実生がなく、実際には生育地保全や採種園造成などの対策がなければ地域絶滅につながることを明らかにした。シオジは、北限とされている場所より北の集団を確認した。この集団は結実が見られず、保全のために今後も原因究明のための研究が必要であると考えられた。一方で12個体という小集団でも実生が多数生育する林分があり、比較的少数でも集団が維持される可能性が示唆された。
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