研究課題/領域番号 |
16K07782
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
森林科学
|
研究機関 | 石川県立大学 |
研究代表者 |
大井 徹 石川県立大学, 生物資源環境学部, 教授 (10201964)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | 哺乳類 / 農林業被害 / 里山景観 / 自動撮影カメラ / 放置竹林 / タケノコ / 土壌動物 / 採食戦略 / 野生動物被害 / 生息地 / 食物現存量 / イノシシ / 季節変化 / センサーカメラ / 食物資源量 / カモシカ / 野生動物相 / 非発筍期 / 植食性動物 / 雑食性動物 / 林学 / 動物 / 生態学 |
研究成果の概要 |
石川県白山市の竹林と隣接するスギ林でセンサーカメラによる動物相とその行動を調査した。2016年8月から2018年8月まで、15種類の哺乳類が撮影された。カモシカ、イノシシ、ノウサギ、アナグマが撮影本数の74%を占めた。植物の地上部のみ摂食するカモシカ、ノウサギは竹林よりスギ林に長く滞在した。地下の食物も利用できるイノシシ、アナグマはスギ林より竹林に長く滞在した。イノシシの竹林での滞在時間はタケノコ食痕数と弱い正の相関を示したが、タケノコ発生数、土壌動物量とは無関係であった。イノシシには、餌量が十分な場合でも、食べ残しながら別の場所へ移動する傾向があり、天敵回避との関連が考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
様々な野生動物が里山へと分布を広げ、農林業被害の発生地域が拡大している。その背景として、里山の変化があげられているが、本研究では、里山林の大きな構成要素である竹林を15種類の哺乳類が利用していたこと、また、隣接するスギ林の利用と対比することで、その実態を明らかにした。さらに、最も深刻な加害獣イノシシは、隣接するスギ林より竹林で長く滞在したが、1箇所での滞在時間が食物量から期待されるより短く、多数の竹林を渡り歩くことで食物要求を満たしているらしいこと、1箇所の竹林の管理によっては、イノシシの食物量をコントロールできないので、被害軽減のためには竹林の広域的な管理が必要なことが明らかになった。
|