研究課題/領域番号 |
16K07796
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
森林科学
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
久保田 多余子 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (70353670)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 流域水収支 / 蒸発散量 / 年輪 / 酸素同位体比 / 炭素同位体比 / 水利用効率 / 炭素安定同位体比 / 気候変化 / 森林 / セルロース / 気候変動 / 酸素安定同位体 / 炭素安定同位体 / 森林蒸発散量 / 年輪セルロース |
研究成果の概要 |
釜淵森林理水試験地(山形県)では水収支式から求められる蒸発散量に長期的な減少傾向が見れらた。試験地の気温は上昇傾向が見られ、これは降水量と流出量の増加につながっていると考えられた。飽差と日射量にも増加傾向がみられ、このことは蒸発散量を増加させる方向へ働くと考えらえる。一方で、年輪のセルロースのδ13Cから計算される水利用効率は増加しており、この増加は大気中のCO2濃度の上昇に起因すると考えられた。本試験地で蒸発散量に対する日射量と飽差の物理的な影響もあるが、大気CO2濃度の上昇による水利用効率の上昇、それに伴う蒸散量の減少が、長期的な蒸発散量の減少に大きな影響を与えていると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
森林からの蒸発散量は伐採、樹木の成長、気候変動に応答して変化し、水資源量に影響を及ぼす。森林からの蒸発散量は二酸化炭素の増加にともなう気温の上昇や降水量の増加など物理的な気候変動の影響のみならず、樹木の生理学的な影響を受けて変化する。これまで森林水文学では水収支の一項目としての蒸発散量に対する気候変動の影響について、物理的な影響を調べることが多く、生理学的な影響を考慮してこなかった。本研究では蒸発散量に対する気候変動の物理的および植物生理学的な影響を明らかにする。このことは、将来的な水資源量の変動予測に役に立つ。
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