研究課題/領域番号 |
16K07798
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
森林科学
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
石原 誠 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (90353581)
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研究分担者 |
齋藤 秀之 北海道大学, 農学研究院, 講師 (70312395)
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研究協力者 |
市原 優
奥田 岬
西井 俊太郎
中村 友美
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 光誘導抵抗性 / ‘染井吉野’ / サクラ類こぶ病 / 紫外光 / 組織解剖 / 阻害剤 / 光合成 / ジャスモン酸 / ’染井吉野’ / こぶ病 / 光合成エネルギー / 阻害剤処理 / シグナル伝達 / ソメイヨシノ / 紫外線 / UVB / コンパクト挿し木苗 / 抵抗性誘導(抵抗性崩壊) / 光量不足 / 解剖学的観察 / 過敏感反応 / 病原細菌 / 封じ込め / 光 / 誘導抵抗性 / 生理的メカニズム |
研究成果の概要 |
抵抗性の誘導条件について、サクラに紫外光を付加的に照射することによって強い抵抗性が発揮されることが分かった。生理的メカニズムについて、強光下増生組織と細胞壊死範囲が縮小し、組織内細菌数も減少したことから、過敏感細胞死が起こって感染の拡大が封じ込められていると推定された。阻害剤処理によって光合成が抵抗性の発揮に必要であり、新規のタンパク合成は増生組織の形成に必要であることが分かった。光照射と菌接種に関連してサリチル酸生合成遺伝子や、感染特異的タンパク質遺伝子群の転写は促進されず、サリチル酸伝達は関与していなかった。ジャスモン酸処理による抵抗性の発現が確認され、ジャスモン酸伝達の寄与が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
木本植物の細菌性こぶ病に対して「光」による誘導抵抗性現象が存在すること、また、その現象の詳細条件やメカニズムの一端を解明できたことは、前例がほとんどなく、評価に値する。このことは、現実に光が不足しがちな自然条件下における自生サクラの保全や、植栽サクラの健全な管理育成に向けて重要な示唆を与えるものである。学術的にも、半活物寄生性菌に対する光誘導抵抗性にジャスモン酸が寄与することや、UVB領域の紫外光が作用することが明らかになったことは目新しく、木本植物では初となるプラントアクチベーター開発への端緒を開くものである。
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