研究課題/領域番号 |
16K07803
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
木質科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
小幡谷 英一 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (10312810)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 葦 / 雅楽 / 篳篥 / 蘆舌 / 振動特性 / 振動 |
研究成果の概要 |
篳篥(ひちりき)の蘆舌(ろぜつ)に使われる葦材の性質(寸法、形状、密度、横圧縮強度、動的ヤング率、損失正接)を測定し、葦の採取者や篳篥の演奏者がどのような基準で葦材を選別しているかを明らかにした。また、葦を蘆舌に加工する「ひしぎ」と呼ばれる工程を調査し、高温での加熱により円管状の葦材を平板に加工できることを明らかにした。一方、管理された圃場において種子から栽培した葦の性状を3年間にわたって調査し、播種から4年の栽培で蘆舌に使用可能な寸法の葦材が採取できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
雅楽器である篳篥の蘆舌には、淀川河畔の鵜殿で採取される葦が伝統的に使われているが、外来種の侵入等、環境の変化に伴い、良質の葦が採れにくくなってきている。本研究により、篳篥の蘆舌に適した葦材の特性が明らかとなり、蘆舌に適した葦を効率よく選別できる可能性が示されるとともに、鵜殿に代わる産地を合理的に探索できるようになった。さらに、管理された乾燥地で種から育てた場合、4年の栽培によって蘆舌に使える葦が採取できることが明らかとなり、人工栽培による持続的な葦材生産の可能性が拓かれた。
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