研究課題/領域番号 |
16K07826
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
上 真一 広島大学, 生物圏科学研究科, 特任教授 (80116540)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 食用クラゲ / クラゲ大発生 / 資源管理 / 生活史 / ポリプ / 有明海 / 沿岸環境 / 資源有効利用 / ビゼンクラゲ / 商業漁獲 / 大発生 / 性成熟 / 個体群動態 / 乱獲 / 環境要因 / 呼吸速度 / 資源量 / 水産学 / プランクトン / クラゲ類 / 生理・生態 |
研究成果の概要 |
1)食用ビゼンクラゲのプラヌラの好適的塩分範囲(10~32)、エフィラの出現塩分範囲(15~20)から、ポリプ生息場所は有明海奥部の六角川河口域である。本水域の環境を健全に保全することが本種資源の安定供給に重要である。2)幼メデューサの分布は河口域近くの水域に限定されるので、漁業との競合を避けることが重要である。3)メデューサは6~7月に最も急速に成長するので、クラゲ漁業の解禁日をできるだけ遅くすることが資源の有効利用につながる。4)今日のビゼンクラゲ大発生をもたらした原因は、筑後川大堰、諫早湾干拓の2大公共事業による海域環境悪化、水産資源の激減に起因する。かつての宝の海はクラゲの海になった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
かつては「宝の海」と呼ばれた有明海の年間漁獲量は盛期の5%以下に落ち込んでいる。一方、ビゼンクラゲは2011年から大発生している。クラゲ類が優占する海はタンパク質生産の上では決して効率の良い海ではない。しかし、現状の有明海では、食用クラゲ資源を利用する漁業経営は止むを得ないであろう。本研究では、これまで不明であったビゼンクラゲの生理生態的特性を解明し、それに基づいた持続的な資源管理方策を提案した。今後はそれらを現場の海で実行に移し、ビゼンクラゲ資源の枯渇化を防がねばならない。
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