研究課題/領域番号 |
16K07856
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 |
研究代表者 |
佐野 稔 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 水産研究本部稚内水産試験場, 主査 (80523539)
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研究協力者 |
関 勝則
坂東 忠男
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 海洋生態 / 水産資源 / 頭足類 / ミズダコ |
研究成果の概要 |
大型底生性頭足類ミズダコの産卵場が成立する条件を明らかにするために、羅臼町沿岸域での産卵場の野外調査と飼育条件下での卵の人工ふ化試験を実施した。ミズダコの産卵場では夏季の平均水温17℃以下で、周年0.1kt以上の流れが発生していた。抱卵巣穴の内部は、平らな低い天井で奥行きがあり閉鎖性が非常に高かった。卵を飼育下でふ化させた結果、ふ化後数日間の生残率が高い条件は、卵の孵化までの日数は200~320日、かつ積算水温が1700℃・日前後であった。海水温が-2度以下、20度以上では、卵の発生は進まなかった。これら結果と、既存の海洋観測データ、等深線から北海道周辺海域のミズダコの潜在的産卵場を推定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本成果は大型底生性頭足類であるミズダコの産卵生態を初めて明らかにした研究である。ミズダコは刺身、すしネタ、珍味などとして、日本人の食生活に欠かせない天然資源であり、持続的利用が不可欠である。本成果の普及により、漁業者が本種の生態に関する理解を深め、資源の持続的利用につながることが期待される。さらに、ミズダコの増産を目的に行政機関などが設置している産卵礁の設置場所を決める時の科学的根拠となる。
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