研究課題/領域番号 |
16K07865
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生命科学
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
長谷川 靖 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (80261387)
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研究協力者 |
劉 云春
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ホタテガイ / 外套膜 / 毒 / 新規貝毒 / 毒物質 / 毒性 / 食品 / 安全性 |
研究成果の概要 |
ホタテガイ、あさりなどの二枚貝類は麻痺性貝毒、下痢性貝毒をもつ渦鞭毛藻を食べることで中腸線に毒を蓄積する。貝毒は、我々の健康に危害を与えるだけではなく、水産業、食品加工業にも大きなダメージを与えてきた。貝毒発生状況は定期的に検査され、貝毒を持ったホタテガイの市場への流通は止められてきた。しかし我々は、市販されているホタテガイ外套膜を数%含む餌をラットに食餌させることで、食物摂取量の減少、血糖値の上昇がみられ死に至ることを明らかにし(図1)、その毒性がすでに知られている貝毒とは異なる未知毒物質によるものであることを示してきた (Hasegawa et al 2018)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
麻痺性貝毒(ナトリウムチャンネル阻害物質)や下痢性貝毒(ホスファターゼ阻害物質)は摂取後すぐに下痢や痙攣などの症状が現れる急性毒性を示すのに対し、外套膜に含まれる毒物質は摂取し続けることで毒性が現れる亜急性毒性を示す。また、0.01%(餌に含まれる外套膜含量)という少量の外套膜組織(体重比で換算すると50kgのヒトで毎日約1gの摂取に相当)を含む餌でさえ数か月後にラットが死亡したことから(図2)、毒物質が体内に蓄積する可能性も否定できない。ホタテガイに含まれる未知の毒物質がヒトに対して毒性を示すかどうか明らかにするため、まず外套膜組織に含まれる毒物質の同定と作用メカニズムの解明が急務である。
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