研究課題/領域番号 |
16K07908
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営・経済農学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
並河 良一 帝京大学, 経済学部, 教授 (80313964)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ハラル / 食品市場 / イスラム / 東南アジア / 中東 / 貿易 / 直接投資 / 輸出 / イスラム諸国 / 食品輸出 / イスラム市場 |
研究実績の概要 |
研究目的は、ハラル制度・ハラル製品が、食品周辺分野(包装容器、医薬品、化粧品、輸送・保管、小売、レストラン)に拡大していること、その背景には、宗教・社会的な要因だけでなく、経済的な要因もあることを示すことである。 非イスラム諸国を含む5カ国(マレーシア、インドネシア、シンガポール、アラブ首長国連邦(UAE)、オーストラリア)について、市場、新製品、研究開発、経済および法令・規格の動向等を調査した。なお、最終年度は、自由貿易都市:シンガポール、特異なハラル制度を有するオーストラリア、経済成長を遂げた中東のイスラム諸国:UAEで調査を行い、ハラル制度・製品動向について、アジアのイスラム諸国との差異を把握した。国内ではハラル原料の実態を調査した。 その結果、国際的に、経済成長、産業の高度化、経済のグローバル化が進めば、ハラル制度・製品は食品周辺分野に拡大していく傾向があることを見出した。ただし、中東における拡大は、東南アジアに比べれば、遅々としている。また、東南アジアでは、ハラル制度に基づくハラル認証製品が拡大しているが、中東では、企業の責任でハラルを確保した製品が拡大している。その相違の背景は、第1に、中東は東南アジアよりも、宗教上の基本原則(ハラルの非成文性等)に忠実であり、制度化に否定的な考えがあるからである。第2に、東南アジアではハラル製品に注記(認証マークの貼付)するが、中東ではハラルでない製品に注記する、という慣行の相違があるからである。 ハラル制度・製品の拡大動向は、宗教・社会構造と経済・産業動向の双方の影響を受ける、そして、地域的な差異があるという結果は、ハラルの概念は固定性が強いという従来からの考え方に、一石を投じることになる。この結果は、日本・欧米企業のイスラム市場開拓への有益な情報となる。研究成果を書籍(単著)として出版し、その後も研究を継続する。
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