研究課題/領域番号 |
16K07971
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業環境・情報工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
竹内 潤一郎 京都大学, 農学研究科, 助教 (20362428)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 地下水 / 密度流 / 非線形性 / 間隙ネットワーク / パーコレーション理論 / Waylandテスト / アトラクタ再構成 / Hele-Shaw流 / フィンガリング / 格子ボルツマン法 / フィンガリング現象 / 非混合性流体 / 分岐 / レイリー数 / 自励振動 / モデル化 |
研究成果の概要 |
浅層地下水へ高密度流体が浸入する際に,地下水の流速や浸入流体の密度などの条件に応じて侵入の様子は変化する.これを分岐といい,支配方程式の非線形性に由来する.数値実験で確認されていたこの現象を,塩水を用いた浸透流の可視化実験によっても確認することができた.実験では,数値実験では見られなかった不規則な振動が見られたため,塩水濃度データのアトラクタ再構成やWayland検定といった時系列解析を行った.その結果,不規則振動のカオス性が強く示唆された. 間隙ネットワークを用いた浸透現象のモデル化では,パーコレーション理論により侵入可能な間隙のサブネットワークが重要な役割を果たしていることが示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地下水における密度流は,火山性熱源に由来する数百年といった時間的・空間的スケールの大きな対流現象が知られているが,浅層地下水においても,条件がそろえば数週間から数か月といったオーダーの対流現象が起こることが示された.対流を伴う高密度の流体の侵入は,下流に広く拡散しながら広がるためこの現象の解明は社会的にも意義がある. また,多孔質媒体の間隙内への流体の侵入にも,フィンガー流や一様侵入といった侵入様式が存在するが,その発生メカニズムが示されたことは学術的に意義が高い.これにより,空気侵入圧,水侵入圧といった用語がさす状態を明確に規定することができるようになった.
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