研究課題/領域番号 |
16K08026
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
獣医学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
向本 雅郁 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (80231629)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ウエルシュ菌 / NetB / 鶏壊死性腸炎 / 受容体 / LMH / 孔形成毒素 / 病原因子 / 家きん / 腸炎 / 毒素 |
研究成果の概要 |
ウエルシュ菌による鶏壊死性腸炎の必須の病原因子であるNetBは鳥類特に鶏に対して高い活性を有し、非常に種特異性が高い。この種特異性を規定するNetBの宿主細胞への結合に関与する細胞側分子の特定を行った。唯一の感受性細胞株である鶏肝癌由来LMH細胞をマウスに免疫して作製した、NetBの細胞致死活性を抑制するモノクローナル抗体はLMH細胞膜上の約90kDaの分子と反応した。この分子をLC-MS/MSで解析したところ鶏トランスフェリン受容体蛋白であることが明らかとなった。本分子は鳥類と各種哺乳類間での相同性が低く、小腸で発現していることからNetBの細胞致死に関わる分子である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究成果は、鶏壊死性腸炎の発病機構の解明につながり、発症予防のためのトキソイドワクチン開発の一助となる。NetB産生A型菌は米国やヨーロッパの鶏から近年頻繁に分離され、日本においても、保菌鶏および分離農場が年々増加していることから、輸入飼料に混入したNetB産生菌が、徐々に拡がっていると想像される。NetB腸炎発症機構が明らかとなれば、鶏壊死性腸炎を発症させないための飼育条件の改善等、早急な対策を執ることが可能となり、本研究は家畜衛生学上貢献できると思われる。
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