研究課題/領域番号 |
16K08032
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
獣医学
|
研究機関 | 日本獣医生命科学大学 |
研究代表者 |
氏家 誠 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 准教授 (50415478)
|
研究分担者 |
袴田 航 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (10333337)
|
研究協力者 |
松山 州徳
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | コロナウイルス / 抗ウイルス薬 / 小胞体αグルコシダーゼ阻害薬 / ウイルス学 / 新規糖鎖付加阻害薬 |
研究成果の概要 |
小胞体αグルコシダーゼ阻害薬(AGI)は、宿主細胞のαグルコシダーゼの働きを抑制する事で糖蛋白質の合成を阻害する。このため、AGIは、コロナウイルス(CoV)を初めとするエンベロープウイルスに対して抗ウイルス活性を示す。我々は、これまでに、動物およびヒトCoVに対して強力な抗ウイルス活性を示す新規AGIを6種類同定した。AGIが示した抗CoV活性は、当初、構造蛋白質であるS糖蛋白質の合成阻害に起因すると考えられていたが、S糖蛋白質だけではなく非糖蛋白質及びその転写活性をも選択的に阻害する事が分かった。これらの事から、AGIによる抗CoV機構は従来とは異なる機構で働く事が強く示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CoV科は、監視伝染病である豚伝染性胃腸炎及び伝染性気管支炎ウイルスや、近年国内で大流行した豚流行性下痢ウイルス、実験動物取扱時に問題となるマウス肝炎ウイルス、ペットの猫や野生ネコ属に致死的な病態を引き起こす猫伝染性腹膜炎ウイルスを含む。また、ヒトにおいては高い致死率をもつ重症呼吸器症候群や中東呼吸器症候群CoVを含み医学・獣医学領域で重要なウイルスである。しかしながら、現在でも効果的な抗CoV薬は存在しない。本研究により見出された、幅広いCoVに効果をもつAGIsが臨床応用されれば動物の衛生及びヒトの公衆衛生に大きな影響を与えると考えられる。
|