研究課題/領域番号 |
16K08112
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境農学(含ランドスケープ科学)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
上村 一雄 岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (80294445)
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研究協力者 |
金尾 忠芳
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 硫黄酸化 / 硫黄酸化細菌 / バイオリーチング / チオ硫酸酸化 / 好酸性細菌 / 海洋性細菌 / 資源回収 / 海洋性 / 好酸性 / 硫黄代謝 / ゲノム解析 / チオ硫酸キノン酸化還元酵素 / チオ硫酸デヒドロゲナーゼ / 応用微生物学 |
研究成果の概要 |
硫化鉱石から金属を回収する技術であるバイオリーチングを塩を含む環境からの硫化鉱石に適用するための技術を開発するため、海洋性の硫黄酸化細菌Acidithiobacillus SH株を取得した。バイオリーチングの効率を高めるために必要な硫黄化合物の代謝機構を検討した結果、チオ硫酸を代謝する新規なチオ硫酸キノン酸化還元酵素(TQO)を精製した。この遺伝子を決定するために、SH株の全ゲノムを解析したところ、SH株はこれまでの硫黄酸化細菌とはゲノムの特徴が異なり、新規な硫黄酸化細菌であることが分かった。また、ゲノム情報と遺伝子の転写解析から、TQO遺伝子および硫黄代謝経路を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海洋から単離した硫黄酸化細菌の硫黄代謝酵素やその遺伝子の解析によって、硫黄酸化細菌がこれまでに報告のないものであることが明らかとなるとともに、硫黄代謝に関与する酵素も新規であることが明らかとなった。この発見は、生物が硫黄代謝系をどのように進化させてきたかを理解する上で重要であるだけでなく、地球規模での硫黄の循環に果たす好酸性の海洋性硫黄酸化細菌の役割を理解する上でも学術的に重要である。また、好酸性・好塩性の硫黄酸化細菌は、バイオリーチングやバイオレメディエーションにも利用できるため、得られた成果は、金属資源の枯渇問題の解決や環境問題の解決に大きく貢献できると考えられ、その社会的意義は大きい。
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