研究課題/領域番号 |
16K08124
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境農学(含ランドスケープ科学)
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
佐藤 智 山形大学, 農学部, 准教授 (70444023)
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研究期間 (年度) |
2016-10-21 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | マルタニシ / 環境保全型水稲栽培 / 水田の生物多様性 / 水田生物多様性 / 有機水稲栽培 / 水田生態系 / 水稲栽培 / 種間関係 / 水田湛水生物 / 物質循環 / 持続型農法 |
研究成果の概要 |
本申請課題はマルタニシ(以下タニシ)の水稲や他種生物への影響を明らかにし、水稲栽培への活用を目的に実施されたものである。試験水田(2a)4~6筆の半数にタニシ1000個体を田植え前後に導入した(以下導入区)。その結果、収量が導入区で非導入区より10~20%程度増加した。また、タニシの各種水田生物(5種ミジンコ類、2種貝類など)への影響を試験した結果、全ての生物の生育や発生量が導入区で非導入区より増加した。これらの研究成果は、近年減少傾向にあるタニシなどの在来生物の水稲栽培における有用性や、水田の生物多様性を創出するメカニズムを理解する上で重要であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マルタニシは所謂「田んぼのタニシ」として広く知られる在来の巻貝類である。日本各地で減少傾向にあり、その保全が期待される。巻貝類は水界生態系における物質循環機能において重要な役割を担う。人為的に管理された水界生態系である水田において、本種も同様に機能すると考えられるが、その実際の効果は殆ど知られてこなかった。本研究では、本種が水稲や他の水田生物に好適な影響を及ぼすことを明らかにした。水田のマスコットや指標生物としての側面ではなく、実際の農業や生物多様性保全に役立つ可能性を明らかにしたことは、今後の本種の保護保全や、各地で推進される持続可能な農業を検討する上で重要である。
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