研究課題/領域番号 |
16K08189
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理系薬学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 勝彦 東北大学, 薬学研究科, 助教 (80400266)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 機能性薄膜 / 機能性高分子 / フェニルボロン酸 / 過酸化水素 / インスリン / ドラックデリバリーシステム / インスリンDDS / 糖尿病 / ナノ薄膜 / 機能性ナノ薄膜 / ナノカプセル |
研究成果の概要 |
過酸化水素に応答して分化するナノ薄膜を、ボロン酸エステル結合に基づいて調製した。これらの薄膜は、生理条件下の水溶液中で調製することが可能であり、薄膜中のボロン酸エステル結合はH2O2の酸化反応によって開裂されるため容易に分解した。さらに、グルコースオキシダーゼはグルコースの酸化を触媒してH2O2を生成するので、この酵素を組み込んだ薄膜はグルコースの存在下で分解した。炭酸カルシウム微粒子の表面を、この薄膜で被覆しインスリンを吸着させた。これらの粒子は上記のメカニズムにより生理的条件下で10mMグルコース添加によってインスリンを放出された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インスリン放出システムの設計は現時点での最先端の課題であり、世界中の研究者が競っている。これまで、フェニルボロン酸を用いたものが有用であるとされていたがグルコースとの競合反応では十分な応答性が得られなかった。対して、本申請の先行研究では、酵素反応により生成されるH2O2とPBAの反応を利用したものであり、グルコースに対して鋭敏に反応することが示された。本研究により作製されるインスリン含有ナノカプセルが臨床的に期待される性能を達成できるならば皮下留置型製剤として非侵襲的な人工膵臓システムが実現され、患者のQOLが向上する。
|