研究課題/領域番号 |
16K08198
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
本山 敬一 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 准教授 (50515608)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | シクロデキストリン / 抗がん剤 / ドラッグデリバリー / 抗がん剤キャリア / 葉酸 / 薬学 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、葉酸多分岐修飾メチル化シクロデキストリン (FAn-M-β-CyD) を用いて腫瘍細胞選択的な殺細胞効果を有する抗癌剤デリバリー法を構築することである。種々検討した結果、FAn-M-β-CyD は、1) 細胞形質膜上の FR-α を介して細胞内に取り込まれた後、エンドソームから脱出し、2) ミトコンドリアの膜電位を上昇させることでストレスを誘導し、3) オートファゴソーム形成およびマイトファジーを介して抗腫瘍活性を示すことが明らかとなった。一方、DOX/FAn-M-β-CyD複合体は、DOX単独およびDOX/M-β-CyD複合体よりも優れた抗腫瘍活性を有することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で対象とする FAn-M-β-CyD は我々オリジナルの化合物であり、次のような特性を有する。1) 分子量が5000以下のシンプルな構造を有し、製造コストが安価である、2) FR を介して腫瘍細胞選択的に取込まれる、3) 葉酸は健康食品にも使用され、かつ本研究で使用する CyD は既に臨床応用されていることから、安全性が高い、4)CyD に導入する薬物を疾患に応じて変更可能である、5) 蛍光物質を付加させることにより、癌の画像診断に応用可能であるなどの多くの利点を有する。本研究で得られた成果は、基礎研究のみならず、臨床応用の可能性も有している。
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