研究課題/領域番号 |
16K08210
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
佐久間 信至 摂南大学, 薬学部, 教授 (80388644)
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研究分担者 |
毛利 浩太 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 研究員 (30723697)
馬場 昌範 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (70181039)
鵜川 真実 摂南大学, 薬学部, 助教 (50735511)
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研究協力者 |
宮田 康平
落合 恭平
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ワクチン / 粘膜免疫 / インフルエンザウイルス / 膜透過ペプチド / オリゴアルギニン固定化高分子 / 膜透過ペプチド固定化ヒアルロン酸 / 感染実験 |
研究成果の概要 |
研究代表者らは、膜透過ペプチドのテトラグリシン-L-オクタアルギニンを生体成分のヒアルロン酸に固定化した新規の生分解性高分子を創製し、粘膜投与型ワクチンのアジュバントとしての当該ヒアルロン酸誘導体の有用性を検討した。テトラグリシン-L-オクタアルギニン固定化ヒアルロン酸の共経鼻投与下、不活化インフルエンザウイルス抗原で免疫されたマウスの鼻粘膜上に分泌型イムノグロブリンA が誘導され、同マウスを投与株以外のウイルス株に曝露させたとき、ウイルス抗原のみで免疫されたマウスで観察された重篤な体重減少はまったく見られず、交差防御能を獲得していることが実証された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インフルエンザウイルスは遺伝的に多様であり、そのワクチンに含まれるウイルス株は、世界保健機構の流行予測により決定される。しかし、予測が外れたり遺伝子変異が起きると、パンデミックを引き起こす可能性がある。鼻腔内投与等、ウイルス抗原を経粘膜投与すると、粘膜上に分泌型イムノグロブリンA(IgA)が誘導され、同IgAは投与株以外のウイルス株に対して交差反応性を示すことが知られている。今回の研究成果は、誘導された分泌型IgAによる交差防御が機能したことを示しており、インフルエンザウイルスの遺伝子多様性を克服するテトラグリシン-L-オクタアルギニン固定化ヒアルロン酸を用いた粘膜ワクチンの開発が期待される。
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