研究課題/領域番号 |
16K08220
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐々 貴之 北海道大学, 薬学研究院, 准教授 (20342793)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 脂質 / ドライアイ / 極長鎖脂肪酸 |
研究成果の概要 |
涙液の表面はマイボーム腺から分泌される脂質(マイバム脂質)で覆われている。マイバム脂質は涙液の蒸発防止等の作用を示し,ドライアイの防止に重要である。マイバム脂質の主要成分であるコレステロールエステルとワックスエステルには長い脂肪酸が豊富に含まれる。本研究では,マイバム脂質における長い脂肪酸の役割を明らかにするため,その合成に関与する脂肪酸伸長酵素ELOVL1の遺伝子をマウスにおいて欠損させてマイバム脂質の長さを短くしたところ,涙液蒸発亢進型のドライアイ症状を示すことを見出した。本研究により,マイバム脂質の「長さ」がドライアイの防止に重要であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
涙液には水や粘性物質に加えてマイボーム腺から分泌される脂質が含まれている。脂質は涙液の表層に存在し,涙液の表面張力の低下や蒸発防止に重要な役割を果たす。ドライアイの原因の約8割がマイボーム腺機能不全による脂質の量や質の変化と関係があると言われているが,脂質をターゲットとする薬剤は存在していない。本研究により涙液の脂質に含まれる脂肪酸の長さの重要性が明らかになったことから,マイボーム腺に働きかけて長い脂肪酸を含む脂質の産生を促す薬剤やそのような脂質を含む目薬の開発につながることが期待される。
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