研究課題/領域番号 |
16K08268
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理系薬学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吾郷 由希夫 大阪大学, 薬学研究科, 准教授 (50403027)
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研究分担者 |
田熊 一敞 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (90289025)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | シグマ1受容体 / 5-HT1A受容体 / GABAA受容体 / 相互作用 / ドパミン / 大脳皮質前頭前野 / 抗うつ作用 / 抗不安作用 / σ1受容体 / 5-HT1A 受容体 / SH-SY5Y細胞 / PC12細胞 / 細胞内カルシウム / c-Fos / 腹側被蓋野 / 雌選択性試験 / 抗うつ薬 / アンヘドニア / 前頭葉 |
研究成果の概要 |
神経ステロイドの低下状態などのGABAA受容体機能低下時においてのみ,σ1受容体と5-HT1A受容体の機能的相互作用を介した大脳皮質ドパミン遊離の増強が発揮されることを明らかにした.うつ病,また統合失調症においても,神経ステロイド濃度が減少している例があること,GABAA受容体機能の低下は複数の神経・精神疾患において認められることから,ドパミン神経伝達を活性化するσ1受容体-5-HT1A受容体の機能的相互作用は,大脳皮質ドパミン神経機能の調節が病態やその治療効果に関与すると考えられる精神疾患での新たな創薬標的となる可能性が示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は,神経ステロイドの干渉を抑制することで,大脳皮質ドパミン神経機能調節におけるσ1受容体-5-HT1A受容体間の相互作用の存在を見出した.またこの作用には,GABAA受容体の機能変化が密接に関わっていることを明らかにした.本研究の成果は,血中神経ステロイド濃度に応じた抗うつ薬の使い分けや薬剤選択に資する神経化学的基盤を示すものであり,また,神経ステロイドあるいはGABAA受容体機能低下に基づくうつ/不安症状に対して,σ1受容体-5-HT1A受容体の機能的相互作用による前頭葉ドパミン神経の活性化が有効であるといった臨床薬学的・薬物治療学的意義を有するものである.
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