研究課題/領域番号 |
16K08287
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理系薬学
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研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
松本 健次郎 京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (10406770)
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研究協力者 |
加藤 伸一
富永 真琴
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 炎症性腸疾患 / 味覚 / TRPチャネル / 血管内皮細胞 / 透過性 / 分化 / 酸味 / 大腸炎関連がん / 血管内皮 / 血管透過性 / 温度感受性受容体 / 薬理学 / 生理学 |
研究成果の概要 |
TRPV4は27~35℃の温度だけでなく多くの物理的刺激やアラキドン酸代謝物により活性化する非選択性陽イオンチャネルである。本研究では炎症性腸疾患と生理的味覚受容におけるTRPV4の役割について検討を行った。炎症性腸疾患モデルにおいて、血管内皮に発現増大したTRPV4はJNKシグナルの活性化を介してVE-cadherin発現を有意に低下させることで血管透過性を増大し,大腸炎症の悪化に関与することが示唆された。マウス舌におけるTRPV4の発現局在と味覚感受性との関連について検討を行った。TRPV4は、Ⅳ型味細胞に発現し、酸味受容細胞であるIII型味細胞への分化及び増殖に関与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炎症性腸疾患は患者のQOLを著しく下げることから、臨床的に大きな問題となっている。しかし、病態については不明な部分が多い。TRPV4は病態時おいて血管内皮細胞に増加し血管透過性を制御することで炎症性細胞の組織への浸潤を調整していることが示唆された。炎症性腸疾患の新たな治療薬標的となることが期待される。 味覚は、甘味、旨味、塩味、酸味、苦味の5味から形成されている。TRPV4が酸味受容に関わっており、Ⅳ型味細胞からⅢ型味細胞への分化を制御していることを示唆するデータを得た。これはTRPV4が酸味の受容において重要な因子であることを示唆するものであり、生理的に非常に意義のある発見である。
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