研究課題/領域番号 |
16K08326
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
創薬化学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
田畑 英嗣 帝京大学, 薬学部, 准教授 (80445634)
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研究分担者 |
夏苅 英昭 新潟薬科大学, 薬学部, 客員研究員 (00334334)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 軸不斉 / スルホンアミド / スルホンアミド構造 / 軸性キラリティー |
研究成果の概要 |
N-スルホニル‐1,5-ベンゾジアゼピノン類について、軸不斉に基づく立体化学を検討し、スルホンアミド構造にも軸不斉の存在が示唆され、キラルカラムを用いて軸不斉異性体を室温下、安定に単離することに成功した。 抗腫瘍活性が期待される誘導体を合成し、軸不斉異性体を単離して活性を評価した結果、一方の軸不斉異性体(aS)が活性体であることが分かった。また、3位に中心不斉を導入した誘導体についても活性を調べ、一方のジアステレオマー(aS, S)が高い活性を示すことを確認した。本研究によりスルホンアミド軸不斉が活性に強く影響し、活性発現に寄与する軸不斉構造がaS配置であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、キラリティーの存在が認識されていないスルホンアミド構造をキラリティーの観点から追究・解明し、生物活性との相関を明らかにしたことは、従来の中心不斉に着目した創薬研究に限らず、軸不斉を意識した新たな創薬研究の重要性を周知させるものとなった。スルホンアミド構造を有する医薬品はたいへん多く、スルホンアミドのキラリティーの解明が医薬品の分子設計を変えることに繋がり、より有用性の高い医薬品開発を通じて社会へ大きく貢献するものである。また、中心不斉から始まったキラリティーの概念をより幅広く広げる役割も担っており医薬化学分野だけでなく、基礎的な有機化学分野への波及効果も高いと言える。
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