研究課題/領域番号 |
16K08347
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境・衛生系薬学
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研究機関 | 北海道科学大学 (2018) 北海道薬科大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
前田 伸司 北海道科学大学, 薬学部, 教授 (50250212)
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連携研究者 |
藤原 永年 (80326256)
和田 崇之 (70332450)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 結核菌 / ゲノム / 一塩基多型 / 非同義SNP / 非同義置換 / SNP / 抗酸菌 / 変異遺伝子発現 / 細菌 |
研究成果の概要 |
国内で分離される結核菌で大きなクラスターを形成するM株は、病原性が高いと報告されている新興型北京型株である。このM株の全ゲノム解析によって、45種類の遺伝子がアミノ酸置換を伴う一塩基多型を持つことが明らかになった。 これら遺伝子に注目して、野生型(H37Rv株)配列と変異型(M株)塩基配列を持つ遺伝子を導入した過剰発現用プラスミドを構築し、形質転換効率と増殖速度について比較を行った。脂肪酸の代謝酵素であるfadD25、fadB3は、M株型の変異が存在する酵素を発現した株の方が、形質転換効率が高くなった。このことから、これら遺伝子が、感染性や病原性などに関与している可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
M株のゲノム解析により得られた非同義一塩基多型を持つ遺伝子解析によって、結核菌を含む抗酸菌では、脂肪酸代謝酵素のアミノ酸置換により、形質転換効率が高くなった。このように、脂肪酸代謝酵素の構造変化により表現型に変化が生じることは、脂肪酸合成酵素が病原性や感染性などに関与している可能性を示唆する。重要な病原性因子(遺伝子)が特定できれば、より危険度の高い結核菌を迅速に鑑別することが可能になる。また、新規抗微生物薬の標的となる反応を特定することができる。
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