研究課題/領域番号 |
16K08371
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
横大路 智治 広島大学, 医歯薬保健学研究科(薬), 准教授 (70389120)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 食物アレルギー / 食物アレルゲン / NSAIDs / 消化管吸収 / 経口感作 / 生体膜輸送 / アレルゲン感作 / 運動負荷 / 感作 |
研究成果の概要 |
我々はこれまでの研究で、一部の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の服用が食物抗原の吸収を増加させ、食物アレルギーの症状を惹起させることを明らかにしている。本研究では、NSAIDsの服用が抗原の感作に影響するか否かを明らかにすることを試みた。その結果、解熱・鎮痛薬として用いられる用量のアスピリンが卵白アルブミンの消化管吸収を増加させ、経口感作を亢進させることを明らかにした。また、NSAIDsによる抗原の経口感作の亢進にはCOX-1の阻害が関与することや、その亢進作用は感作経路に依存しないことが示唆された。今後、薬剤の種類や観察期間を検討することでさらに詳細な機構が解明できると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究代表者らは、アスピリンの服用が食物抗原タンパク質の消化管吸収を増加させ、食物アレルギーの症状を誘発することを明らかにしている。一方、抗原タンパク質の吸収増加は抗原タンパク質に対する感作の亢進に関与する可能性が考えられるが、その詳細は不明である。本研究で、アスピリンの服用は食物抗原タンパク質に対する感作の亢進に関与することを明らかにした。この結果は、近年、増加傾向にある食物アレルギーの発症メカニズムを解明する一助となる。さらに、本研究で得られた結果は、食物アレルギーの予防法の確立だけでなく、タンパク質やペプチド性医薬品の新たな経口投与法の開発に貢献できると期待される。
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