研究課題/領域番号 |
16K08379
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大江 知之 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 准教授 (30624283)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 薬物代謝 / 代謝活性化 / 反応性代謝物 / トラッピング剤 / ベンズブロマロン / ジクロフェナク / ネビラピン / リモナバン / 反応性代謝 / ラベタロール / 創薬化学 / 肝毒性 |
研究成果の概要 |
医薬品が代謝を受け反応性代謝物が生成する「代謝活性化」は急性あるいは特異体質性毒性の原因となり、実際に代謝活性化による肝毒性のために使用が制限されたり市場から撤退した薬もある。本研究では、肝毒性を示す3つの医薬品(ベンズブロマロン、ジクロフェナク、ネビラピン)に着目し、その代謝活性化機構に基づいて安全性の高い改良型医薬品を創製することを目指した。 まず、研究に先立って反応性代謝物を定量的かつ効率的に検出できる新規蛍光標識トラッピング剤の開発に成功した。次に、各医薬品について代謝活性化を抑えた複数の誘導体を合成し、そのうちいくつかは薬効を維持した上で代謝活性化を回避できることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
まず、本研究で開発した新規蛍光標識トラッピング剤は、今後製薬企業の創薬研究で毒性リスクの低い候補品を創製するための評価系として使用される可能性が高く、将来的に安全性の高い医薬品の創製に貢献できるものと考えられる。また、今回扱った医薬品のうち、特にベンズブロマロンについては有力な候補品の創製に成功しており、この化合物がリード化合物となり新規高尿酸血症治療薬の創製に繋がるかも知れない。また。本研究で取り入れた方法論、すなわち、既存薬の毒性を有機化学的な観点から捉えそれを基に低毒性医薬品を創製する試みは、新薬の創製が難しい現在、既存薬の骨格を有効利用する創薬戦略の一つになることが期待される。
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