研究課題
基盤研究(C)
アトピー性皮膚炎病態の中には既存の治療薬に抵抗な難治性アトピー性皮膚炎が存在する。本疾患は「増悪期」と「寛解期」が周期的に繰り返されることから、それに伴い皮膚のマイクロバイオームも周期的に変化する。真菌マラセチアは本症の増悪因子の一つであるが、その細胞傷害性を低下させる能力を有する細菌としてStaphylococcus sp. MPU-7を分離した。皮膚角化細胞を用いた検討から当該菌株は、マラセチアによる細胞傷害能を低下させるのみなならず皮膚バリア機能関連タンパク質および抗菌ペプチドの発現を上昇させた。本菌株は、皮膚マイクロバイオーム移植の候補となりうる可能性が考えられた。
アトピー性皮膚炎の小児期から思春期の我が国における有病率は10%にも達するが年齢とともにその率は減少する。しかしその一部は成人になっても寛解せずに難治化する場合がある。近年、ヒトのマイクロバイオームは多くの疾患に関与することが明らかになり、潰瘍性大腸炎等には糞便を移植するマイクロバイオーム治療が臨床の場に供されている。本研究は、対象療法が主たる治療法となるアトピー性皮膚炎について、その患者の皮膚環境をマイクロバイオームを移植することにより治療しようとする新しい発想である。そのための候補株を選定することに成功した。
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