研究課題
基盤研究(C)
βグルクロニダーゼを介したグルクロン酸抱合体の脱抱合反応に対する阻害剤の影響について検討を行った。イリノテカンのグルクロン酸抱合体を用いて検討を行った結果、ピペラジン骨格を有するアモキサピンやメフロキンで強い阻害が認められた。ミコフェノール酸のグルクロン酸抱合体を用いた検討では、SN38Gや高脂血症治療薬であるエゼチミブのグルクロン酸抱合体に対する有意な阻害が認められたものの、アモキサピンと比較すると弱い阻害であった。グルクロン酸構造を持たない化合物は、脱抱合反応に対する阻害様式は非競合的または混合型の阻害を示していた。そのため、腸管循環の寄与が大きい薬物との併用には注意が必要である。
本研究では臨床現場で使用可能な薬剤から阻害剤をスクリーニングし、基質との併用により阻害効果を評価することで、併用を避けるべき薬剤の組み合わせを探索している。すなわち、相互作用が認知されないまま併用された結果、主薬の薬物血中濃度に影響を与え、十分な治療効果が得られていない可能性がある。このような相互作用の情報を学術集会や学術論文等に発信することにより、広く臨床現場への情報還元が可能となる。
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