研究課題/領域番号 |
16K08411
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
山田 治美 国際医療福祉大学, 薬学部, 教授 (70433620)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 白金系抗がん剤 / 末しょう神経障害 / 副作用 / 漢方薬 / オキサリプラチン / 末梢神経障害 / 牛車腎気丸 / 冷感受容体 / 抹消神経障害 / 薬学 / 癌 / 臨床 |
研究成果の概要 |
本研究では、オキサリプラチン(L-OHP)による急性末梢神経障害の発症因子の解明と漢方薬による副作用回避法の確立について研究を行った。臨床でのL-OHP使用患者の調査において、早期に末梢神経障害を発症した患者では、L-OHPの初回投与量が有意に多いことが示された。次いで、ラットにおいて末梢神経障害抑制効果および、冷感受容体のTRPM8およびTRPA1遺伝子の増加抑制が確認されている牛車腎気丸を構成する10生薬成分の内、6生薬から構成される六味丸で、牛車腎気丸と同様にラットにおいてL-OHPによる冷感感受性亢進の抑制および、TRPM8とTRPA1 遺伝子の発現抑制が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん化学療法における副作用は、白血球減少などの致死性の重篤なものから、比較的軽微なものまで多岐にわたる。その中で、オキサリプラチンによる冷感過敏症状を主症状とする末梢神経障害は、抗がん剤の用量制限や中断にもつながる重篤な副作用である。本研究では、オキサリプラチンが高用量のレジメンでは早期に末梢神経障害が発症しやすいことを示し、末梢神経障害のリスクファクターを見出した。また、臨床において経験的に使用されている簡保製剤の牛車腎気丸の中の6生薬から構成される六味丸によっても牛車腎気丸と同様の効果が得られたことから、生薬成分の絞り込みを行うことで今後の末梢神経障害軽減の一助となると考えられる。
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