研究課題/領域番号 |
16K08438
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
谷井 一郎 富山大学, 教養教育院(杉谷), 教授 (40207171)
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研究分担者 |
荒舘 忠 富山大学, 教養教育院(杉谷), 助教 (30303233)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 受精 / 卵丘細胞 / 精子 / 精子誘因性 / 透明帯通過 / サイトカイン / 神経ペプチド / 体外受精 / ニューロキニンA / CCL2 / マウス / PACAP / 精子誘引性 / 発生学 |
研究成果の概要 |
哺乳類の卵丘細胞がPACAPに応答して受精を促進する機構について解析した。排卵後の卵-卵丘細胞複合体周囲には卵胞液および精子先体に由来する下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ペプチド(PACAP)が存在し,卵丘細胞にはPACAP受容体が発現している。卵丘細胞がPACAPに応答して,発現上昇する遺伝子にはサイトカインおよび神経ペプチド遺伝子が含まれており,それらの中で,CCL2は精子の誘引作用をもつこと,ニューロキニンAは精子の透明帯通過を促進することを示した。本研究はPACAPによる卵丘細胞の活性化によって体外受精率を高められることを示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在,不妊治療のための体外受精-胚移植(IVF-ET)の成功率は3割程度で,体外受精が成功しないケースでは顕微授精が行われるが,妊娠に至る率は30%程度である。体外受精による受精率・妊娠率を高めることは家畜繁殖の分野でも重要なテーマとなっている。とりわけウシの体外受精-胚移植による繁殖の成功率を高めるための研究が続けられているが,妊娠率は年々下がり続けている。卵丘細胞の働きに着目すると,卵丘細胞の機能を活性化することにより,体外受精-胚移植あるいは顕微授精-胚移植による妊娠率を高められる可能性があり,本研究は不妊治療や家畜繁殖の分野に貢献できると考えられる。
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