研究課題/領域番号 |
16K08442
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
稲垣 忍 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 特任研究員 (90151571)
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研究分担者 |
土江 伸誉 兵庫医療大学, 共通教育センター, 講師 (00434879)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | Sema4D / microglia / oligodendrocyte / development / ischemic injury / NO / polyamine / Erk1/2 / ミクログリア / iNOS / アルギナーゼ / ポリアミン / 脳梗塞傷害 / IFN-β / オリゴデンドロサイト / 活性化ミクログリア / 脳虚血傷害 / セマフォリン / 発達 / Arginase / semaphorin / 解剖学 / 発生・分化 / 脳 / グリア細胞 / 髄鞘形成 |
研究成果の概要 |
本研究では生後発達期のミクログリアとオリゴデンドロサイトの両グリア発達の相互関連ならびに傷害によるミクログリアの活性化にSema4Dがどのように関与するかを検討した。Sema4D欠失は生後発達期の大脳のミクログリア細胞数には影響しないが一部のM1タイプ活性化を抑制し、オリゴデンドロサイトに対しては細胞死を抑制しその発達・成熟化を促進した。またSema4DはLPSによる培養ミクログリア細胞のNO産生を亢進した。Sema4D欠失はポリアミン合成を促進することにより梗塞脳の細胞増殖を亢進し、オリゴデンドロサイトの再生に貢献したと考えられ、ここに新しいSema4D欠失のNO産生抑制作用機序を提案する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミクログリアは脳居住型組織マクロファージで、脳の炎症・傷害へ素早く対応し、炎症の悪化や修復に貢献するのみならず、脳の髄鞘形成の発達にも関与する。Sema4Dは発達期のオリゴデンドロサイトに発現するばかりでなく、活性化したミクログリアにも発現し、ミクログリアの活性化の制御やオリゴデンドロサイトの発達や髄鞘形成の制御に関与し傷害後の脳の修復に関与すること、ならびにその機序の一端を示すことができた。ミクログリアの活性化や髄鞘の修復は様々な脳の疾患に関わるので、Sema4Dの抑制により脳疾患の修復に貢献できる可能性が考えられる。
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