研究課題/領域番号 |
16K08448
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
井村 幸介 横浜市立大学, 医学部, 講師 (10415086)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | シクリッド / ティラピア / 咽頭顎 / 神経 / 骨 / 破骨細胞 / TRAP / 迷走葉 / 末梢神経 / 比較解剖学 / 魚類 |
研究成果の概要 |
神経と骨組織の相互作用の可能性を研究するために、魚類ティラピアの咽頭顎骨をモデルとして用いた。咽頭顎骨内の破骨細胞と神経終末の分布を免疫組織化学的に二重染色によって可視化した。その結果、神経終末と少数の破骨細胞が近接して存在することが観察された。また、咽頭顎骨内を支配している末梢神経束が迷走神経の分枝であることを免疫組織化学と実体顕微鏡観察において明らかにした。神経トレーサー実験により、この咽頭顎骨を支配する迷走神経枝が延髄の迷走葉に投射することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
咽頭顎内の破骨細胞と神経終末が近接していることが観察され、末梢で神経‐骨の相互作用が存在する可能性を形態学的に示した。これは、魚類において末梢の細胞レベルで異なる器官の直接連絡があることを初めて示したものであると考える。また、咽頭顎骨を支配する迷走神経分枝の中枢投射領域を明らかにしたことにより、上位中枢のどの領域が下行性に当該領域に情報を送るのかという、今後解明すべき興味深い課題を提示した。本研究は、脊椎動物の神経と骨という異なる器官が、どのように機能的に結びついているのかを探るための神経解剖学的な基盤を示すことができた。
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