研究課題/領域番号 |
16K08494
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 大分大学 (2017-2018) 京都大学 (2016) |
研究代表者 |
黒川 竜紀 大分大学, 医学部, 准教授 (40527701)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | イオンチャネル / 低酸素応答 / TRPチャネル / カルシウム / 酸素センサー |
研究成果の概要 |
脳は虚血状態に弱いため、低酸素状態を素早く感知し応答することが必要である。しかし、これまで脳内における局所的な酸素分圧の感知・応答機構はまだ分かっていない。本研究では、アストロサイトに着目し、脳内低酸素応答機構の解明を目指した。大脳皮質から単離したアストロサイトにおいて低酸素刺激によりATPを放出することが確認され、このATP放出はTRPA1阻害剤AP-18処置したアストロサイトもしくはTRPA1ノックアウトマウス由来アストロサイトでは確認されなかった。このことより、大脳皮質由来アストロサイトにおいて、TRPA1が酸素センサーとして機能していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳虚血とは、脳の循環血液量が減少し、機能障害を生ずる状態である。脳は虚血状態に非常に弱いことから、低酸素状態を素早く感知し虚血状態を打破するための応答が必要である。しかし、脳内における局所的な酸素分圧の感知・応答機構はまだ分かっていない。本研究では、脳内において酸素感受性イオンチャネルであるTRPA1チャネルが、酸素センサーとして働いていることを見出した。本研究の成果は、虚血性細胞障害に対する治療戦略を考える上で、標的にすべき細胞、分子を明確にすることが求められていることから、疾病の予防・治療戦略の確立にも影響を与えると予想される。
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