研究課題/領域番号 |
16K08506
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
黒田 有希子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70455343)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 骨形成 / 糖鎖 / 骨吸収窩 / 骨芽細胞 / 破骨細胞 / 血管内皮細胞 / マトリックスプロテアーゼ / 糖タンパク質 / 細胞間相互作用 / 糖鎖修飾 |
研究成果の概要 |
骨吸収窩に豊富に存在する糖タンパク質の生理的役割はあまりよくわかっていない。軟骨が骨に置き換わる内軟骨性骨化過程では、マトリックスプロテアーゼMMP-9の局在が、糖鎖修飾の有無により大きく異なっていた。軟骨が骨に置き換わる血管侵入部位ではシアル酸修飾されていないMMP-9が、破骨細胞内や骨形成能を持つ骨芽細胞が集積している吸収窩ではシアル酸修飾を受けたMMP-9が発現していた。以上の結果より、シアル酸修飾されていないMMP-9は血管内皮細胞を誘引し、シアル酸修飾されたMMP-9は骨芽細胞の集積と骨形成を誘導していることが強く示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、骨吸収窩に存在する糖タンパク質に注目し、その糖鎖修飾の骨形成における生理的意義を解明しようと挑戦する点に高い新規性・独創性がある。骨吸収部位での骨形成機構に関する知見は数多く報告されているが、次段階である骨形成誘導の有無で骨吸収窩を分類し、「それぞれの骨吸収窩によって異なる機構が働いている」という発想の研究はなく、その役割の違いを見つけようとする発想が独創的である。もし、これらの糖タンパク質が骨形態形成機構に関与していれば、生体内の骨形成を新しい視点から見ることができるだけでなく、骨形成を促す技術としても応用できるため、医療に大きな貢献ができると考えられる。
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