研究課題/領域番号 |
16K08509
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
柳 圭子 (石原圭子) 久留米大学, 医学部, 准教授 (70265990)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | イオンチャネル / カリウムイオン / カリウムチャネル / パッチクランプ / ポリアミン / 内向き整流性 / 内向き整流性カリウム電流 / 膜電位依存性 / 細胞外カリウムイオン / 内向き整流性K電流 / カリウムイオン透過性 / 高カリウム血症 / 細胞内カリウムイオン濃度 / 虚血 / 生理学 |
研究成果の概要 |
内向き整流性カリウム(K+)チャネルは心筋の静止電位や活動電位波形を決める背景K+チャネルである。このチャネルの電位依存性は細胞内のポリアミン等の不透過の陽イオンがチャネルをブロックすることで生じるとされるが、細胞外K+濃度が変化するとそれらのブロックの電位依存性は細胞内外のK+濃度勾配と電位差で決まるK+の電気化学ポテンシャル勾配に事実上依存して電位軸上を移動する。そのメカニズムは古典的には細胞外からチャネルに進入するK+と細胞内陽イオンによるブロックが競合するノック・オフ機構で説明され、細胞内K+濃度には依存しないとされてきたが、本研究で新たに細胞内K+もブロックを制御することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
医学的に血漿K+濃度の増減は特に不整脈のリスクの点で注意を要し、心電図所見は逆に血漿K+濃度の異常を知る手がかりとなることがよく知られている。これらは高あるいは低K+血症によって生じる内向き整流性K+電流の変化が心筋組織内の興奮伝播速度や再分極/活動電位持続時間などに変化をもたらすことによる。したがって内向き整流性K+チャネルが示す特異な細胞外K+濃度依存性の分子メカニズムは医学的にも重要であるが、まだ意外なほど分かっていない。本研究は今後のチャネルタンパクの構造解析や分子動力学シミュレーションを用いたその解明において必須の分子機能に関する情報を従来の電気生理学的手法を用いて明らかにした。
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